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後遺障害等級認定の意義申し立て

1 後遺障害等級認定 異議申立て ~この作業が1つの専門分野~ 
 (1)後遺障害等級に不満があったらどうすれば良いのか
 (2)後遺障害等級異議申立てについて
  ア.異議申立てできる回数は?
  イ.どこに請求するのか?
  ウ.異議申立て前にしておきたいこと

2 よくある事例とポイント
 (1)非該当→14級 ~もともとの後遺障害診断書の記載がイマイチだった~
 (2)14級→12級 ~画像所見を積極的に獲得していく~
 (3)精神障害系 ~特に重点を置いている業務分野です~

3 まとめ ~後遺障害等級認定 異議申立業務について
  ア マニアックな部位でもお受けします   
  イ 私達の役割について

1 後遺障害等級認定 異議申立て~この作業が1つの専門分野~

(1)後遺障害等級に不満があったらどうすれば良いのか?

 後遺障害等級認定の申請を行ったところ、「こんなに痛みが残っているのに、後遺障害等級が非該当だった」「該当等級が低く感じる」など、後遺障害等級に納得がいかない場合があります。
この場合、被害者は、認定された等級に、異議を申し立てることが出来ます。
異議が認められ、より高い等級が認定されれば自賠責保険金や全体の賠償金額が100万円単位で増額される場合があります。

後遺障害等級はそれなりに理由があってついたものですので、これに異議を申し立て、損害調査事務所の判断を変更させ、より上位の等級を獲得するためには、説得力ある証拠を揃える必要があるのです。

そこで異議申立の専門家の需要が生まれるのです。

(2)後遺障害等級異議申立てについて

以下では、後遺障害等級異議申立て(自賠法16条)の
内容についてご説明します。

ア.異議申立てできる回数は?-何度でも-ただし~消滅時効に注意~

ⅰ 何度でも出来る

異議申立ては、原則として、等級に納得がいかなければ何度でも行うことが出来ます。ただし、最高裁は「異議申立ては、消滅時効の中断事由にならない」との判断を示しているので、実質、「消滅時効前であれば」何度でも請求することが出来る。と言った方が正しいでしょう。

ⅱ 消滅時効に注意

この「時効」については、「症状固定の日から3年が経過した時点で時効消滅する。」という自賠法19条の定めがありますので、症状固定日から3年で時効となり、異議申立てはできなくなってしまいます。(ただし、平成22年4月1日以降に発生した事故に係る消滅時効については3年であり、それ以前の事故については、消滅時効が2年とされていますので注意が必要です。)

ⅲ 例外もある

異議申立ては、消滅時効の起算点を事故発生時と捉える事案(例:歯の欠損障害など事故発生時点で症状固定と同視できる場合)など、例外が多々ありますので、事例に合せてアドバイス致します。

イ.どこに請求するのか?

ⅰ 事前認定と被害者請求

後遺障害等級認定の申請」でご説明したとおり、後遺障害等級認定の申請は、
①事前認定 と ②被害者請求 に分けられました。
異議申立ても同じように、
①事前認定による異議申立て と ②被害者請求による異議申立て
とに分けられます。

申請先は、

①事前認定の場合 (加害者付保の)任意保険会社に書類を送る
②被害者請求の場合 (加害者付保の)自賠責保険会社に書類を送る

のいずれかとなります。

ⅱ 裁判で争うことは?

理屈上は、裁判所の判断を求める形で、認定された等級を争う方法もあります。
しかし経験上、裁判所の判断は、損保料率機構自賠責損害調査事務所が認定した後遺障害等級の認定結果を尊重(追従)する傾向が強く見受けられるので、
②「被害者請求」によって自賠責保険会社に異議申立書類を送付する方法が良いと思います。

ウ.異議申立て前にしておきたいこと

異議申立て前に、まず、どのような理由で等級認定をされたのか、どのような理由で非該当と認定されたのかを見極める必要があります。
 等級認定を請求書面や回答書面をもう一度確認し、以下の項目について、しっかり立証できているのかチェックしましょう。 

① 後遺症が当該事故と相当な因果関係を有すること
② 症状が、将来においても回復困難と見込まれるものであること
③ 後遺症が医学的に認められること
④ 症状が労働能力の喪失を伴うものであること

もし、上記項目について記載の弱い部分や抜けがあれば、内容を補充し、さらに、
⑤ 上位等級に該当するために必要な条件を満たすと判断してもらうための証拠をそろえることで、より上位の等級の認定を求めていきましょう。
上記の項目の詳細につきましては「後遺障害等級認定異議申立て:補足ページ」に記載がございますので、参照ください。

以下では、よくある典型的な事例とポイントを解説していきます。

2 よくある事例とポイント

(1)非該当 → 14級  ~もともとの後遺障害診断書の記載がイマイチだった~

事例:
 車両運転中に後ろから追突され、それから一貫して頸部に痛みを伴い、手にしびれを感じている。しかし、1回目の申請結果では後遺障害非該当との認定されてしまった。

 後遺障害診断書に、神経学的所見として本来必要だったはずの、

①スパーリングテスト
(神経根症状誘発テスト:頭部を患側に傾斜・後屈して圧迫し軸圧を加えて痛みやしびれが出るか否か)

②ジャクソンテスト
(神経根症状誘発テスト:頭部を後屈して圧迫し軸圧を加えて痛みやしびれが出るか否か)

③筋萎縮検査
(両上肢の肘関節の上下10cmのところの上腕部と前腕部の周径をメジャーで計測)

④深部腱反射
(腱をゴムハンマーで叩き、筋に伸展刺激を与えたときに起こる筋収縮の低下、消失をみる)

⑤徒手筋力検査
などの検査結果が一切記載されていない場合は非該当認定となることがあります。

 


→ 医師に必要な検査の実施を依頼し、後遺障害診断書に記載してもらうようアドバイスします。

ア 医療機関への通院に形式的な空白があった

 例えば、診療報酬明細書に記載されている通院日数に事故後2か月目から3か月目の間に1か月以上の空白期間があるとします。この空白期間があると、「事故後2か月目に『治癒』したのであって、事故から3か月目以降の通院は事故との因果関係が認められない。」として、1回目の申請では非該当認定となる場合があります。

イ 通院期間の空白には、それなりの事情があった

  被害者の方に通院空白期間の理由を聞くと、「事故から2か月目に一人暮らしが出来なくなって実家のある某県に戻っていた。実家にいた1か月間は、実家でずっと寝込んでいて医者にも通えなかった。その後、東京に戻ってまた通院を再開して事故から10か月目に症状固定となった。」ということが判明したとします。



→ そこで、異議申立書において、事故後2か月目から3か月目の1か月の通院空白期間について、聞き取った経緯から1か月の空白期間の説明をし、事故との因果関係を立証します。

→上記の事例では、異議申立書には下記の情報等を中心に記載します。

 

ⅰ 事故後2か月目から3か月目の1か月間は通院の空白期間ではなく、実家で寝込ん でいたに過ぎず、その間に治癒したわけではないので、事故から5か月以上通院が間 断なく継続していた、とみるべきである。

ⅱ 症状は頸部から肩付近の痛み、右腕の痺れで一貫している。

ⅲ 再検査の結果、「スパーリングテスト陽性反応」「深部腱反射消失」との検査結果が得られており、「手の外側の痺れ」という被害者本人の訴える症状と整合性のある検査結果が得られている。

ⅳ 物損の資料からすると、車両後部から被害者の身体に強い外力が加わったことは明 らかであるのみならず、運転席にいた人間には、頸部を反り返らせる外力が加わるの で、頸椎の3~4番領域の神経痕が圧迫されていると考えられる。

異議が認められ、後遺障害14等級との認定

(2) 14級 → 12級 ~画像所見を積極的に獲得していく〜画像所見に尽きる~


事例:
 車線変更時に車両側面から衝突され、道路脇の壁にぶつかって停車した。事故後から腰に激痛を伴っており、1回目の等級認定の申請結果は、腰椎捻挫後の痛みにつき、後遺障害14級との認定がなされた。


ア 14級と12級の違いは?

 12級と、14級との違いは、神経症状が「頑固な」ものか否かと自賠法施行令に記載してあります。この「頑固な」と言えるか否は、神経学的検査所見や画像所見などの他覚所見によって、「医学的に証明できる」のか、「説明できるに止まる」のかという点で分けられます。前者は12級、後者は14級となります。
説明事例では、腰部の痛みを医学的に説明できているが、証明できていないので、証明できるように資料を揃えていくのです。


イ ポイント

ポイント① 撮影画像の精度がイマイチだった~画像上の異常所見が最大のポイント

 1回目の認定が14級とされたのは、MRI画像上、椎間板などの軟骨組織にヘルニアや骨棘(骨がトゲ状になっている)などの変性が生じたことを証明する所見がなかったことが大きな理由だと考えられます。
腰部の痛みと一致する『外傷性の異常所見の存在』について立証が十分になされていなかったのでしょう。
外傷性の、異常についての、画像所見が認められれば、腰部に残存する痛みという自覚症状が、客観的な証拠によって「医学的に証明できる」ということになり、12級と認定されることになるはずです。
従って、もう一度、MRI画像検査を行いましょう。あまり知られていませんが、「MRI画像検査装置には、性能の良し悪しがある」のです。高性能のMRI画像検査装置で再撮影すれば、「外傷性の画像所見」が認められることが考えられます。

 → 見込みがありそうな事案の場合、通常の医療機関においてある1.5テスラMRI検査装置よりも、画像情報が鮮明で解像度が高い、シー●ンス社の3.0テスラMRI検査装置などが置いてある医療機関を案内して(渋谷だと南口駅ビルのメ●ィカル●キャニング渋谷さん)、12級を狙うアドバイスをします。

ポイント② 再撮影したMRI画像所見で事故との因果関係を主張・立証

次に検討すべきは、後遺症が当該事故と無関係な原因で発生したと認定されていないかどうか、です。「事故から4か月後に撮影したMRI画像所見は、事故と相当因果関係を欠く」として14級しか認定されなかったことがあります。

 → 再撮影したMRI画像を参照しながら、「腰部に残存する痛みは、事故によって生じたものだ」と主張します。医療記録上(診断書に記載がなければカルテを取り寄せて事故発生直後から辿っていきます)、事故直後から腰部の痛みを訴えていることが記載されていったり、神経学検査の結果や異常を生じている箇所の周辺部位との比較をしていくのです。解像度の高いMRI撮影は早きにこしたことはありません。

ポイント③ 異議申立書の記載要素

ⅰ 再撮影したMRI画像をみると、鮮明に腰椎の一部に変性がみられる。

ⅱ 上記変性は、経年の変化とは明らかに異なる。

ⅲ 症状は腰部付近の痛みで一貫している。

ⅳ 事故態様が「車両側面から衝突され、道路脇の壁にぶつかった」とのことから、被害者に事故衝突の外力が加わったことが明らかであり、衝突の力を分散させようとした腰部に負担がかかるのは、整合性がある。

ⅴ 腰部の画像所見と、残存する自覚症状が、再撮影したMRI画像による客観的な証拠によって、医学的に証明できている。


異議が認められ、後遺障害12等級との認定

(3) 高次脳機能障害等~特に重点を置いている業務分野です~

ア 現代の医学水準では未だ病態について解明できていないことも多い

現代の医学水準では、脳内深部の損傷状況についてMRI等の所見だけではまだまだはっきりとわからないことが多々あるのが現状です。
特に、医療機関のレベルがあまり高くない地方都市だと、「高次脳機能障害」に陥っている被害者に対して、適切な神経心理学的検査を実施していなかったり、適切なリハビリを実施していなかったり、診断書の記載上、「高次脳機能障害」の「こ」の字も書かれない場合があります。

イ 通院された医療機関の判断は本当に適切・妥当なのか

後遺障害診断書をはじめとする定型の書式の記載内容に判定を依拠している後遺障害等級認定の世界では、教科書通りに対応するだけの医療機関に全面的に委ねてしまった結果、「大した傷病ではない」と扱われ、適切な認定を受けられず、損害賠償で不本意な思いをされる危険性があるのです。
通院された医療機関の判断は、本当に適切・妥当なものだったのか、なるべく早く検討しておくべきだと思います。

ウ 高次脳機能障害事案で認定される等級について

高次脳機能障害事案では、「脳内出血」「脳室の拡大」画像所見があれば、「頭部外傷後の神経系統の機能または精神の障害」として後遺障害3級、5級、7級、9級といった認定がなされるのがよくある結果です。
他方、脳の損傷について画像所見がなく、初診時に意識障害もなかった事案では、非器質性精神障害として、せいぜい後遺障害12級といった認定がなされる程度です。ひどい事例だと頭部の打撲程度として、後遺障害非該当という認定がなされることもあります。

交通事故により脳に重大な損傷を負うと、認知・記憶等の脳の高次脳領域に損傷を負ってしまい、「高次脳機能障害」という障害に陥る場合があります。高次脳機能障害の後遺障害等級認定としては

①問題解決能力
②意思疎通能力
③作業負荷に対する持続力・持久力
④社会行動能力

の各能力を「大部分喪失か半分程度喪失か」「4能力のうちいくつ喪失したか」によって、等級がランク付けされます。
 抽象的な基準としては以下の表の通りですが、どんな場合がどの等級に該当すると評価されるのかについてはパット見ただけではわからない様になっています。詳しくは、解説原稿の詳細をご参照下さい。

エ 孤立して泣いている被害者はきっといる

医師は、治療に精一杯で、「後遺障害診断書にどう書けば後遺障害等級で高い等級がとれるか」という意識はほとんどありません。この隙間を埋めるのが交通事故賠償の専門家の役割なのです。
世の中には、重篤な被害を負ってしまったにも関わらず、医師やご家族にすら被害の重篤さを理解してもらえず、辛く悲しい思いを抱えながら生きている方が大勢いらっしゃると考えています。その様な方にとって、保険会社はそれなりの助けになっていることも事実です。
  しかし、賠償論として、本来、救われるべき水準まで救われていない方が大勢いるのも間違いのない現実だと思っています。
人間は、人のためになにかよいことをしたと思うとき、とても幸せな気分になれる生き物なのです。泣いている方、ぜひお声がけ下さい。

詳細は、
■ Ⅳ-② 後遺障害等級認定-高次脳機能障害にて解説してあります。

 

 

3 まとめ ~後遺障害等級認定 異議申立業務について

ア マニアックな部位でもお受けします

 上記では、典型的なご相談例と当事務所が力を入れている分野の後遺障害異議申立て業務のアウトラインをご説明しましたが、もちろん、ご説明した以外の身体の部位についても取り扱っています。TFCC損傷とかリスフラン関節といった余り聞いたことのない身体の部位も取り扱ってきました。

イ 私達の役割について

 私達の役割は、抽象的に定められている後遺障害等級の認定基準について、「どういう場合が●級でどういう場合が●●級なのか、判断基準を適格にお伝えし、出来る限りご主張・証拠の補強をしてさしあげる」作業が重点となります。

 裁判所は、損保料率機構自賠責損害調査事務所が認定した等級の結果を尊重(追従)する場合が多く見受けられるので、認定された等級に納得がいかない場合、いきなり裁判を起こして後遺障害の程度を争うのではなく、まずは、被害者請求によって、損保料率機構自賠責損害調査事務所へ異議申立をした方が、自賠責保険金を早めに回収できるという意味でも良いと思います。
 勿論、案件によっては裁判を起こすべき事案もありますので、適宜ご助言させて頂きます。結果が変わらなそうな事案など、異議申立てをするか否かについても考えた方が良い事案もあるのです。

異議申立ては、負傷部位ごとに認定のポイント・要件をよく理解したうえ、要件にあてはまる様に医療証拠を揃える必要があり、認定された等級の変更は、専門的な知識がなければ難しい分野だと思っています。

 

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